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希望日本賛同議員国会発言データベース

賛同議員の国会での各会議・委員会における発言がご覧いただけます。

(議員の所属政党は、委員会等での発言時のものとしています。

また、名前の前に※印がついている議員は、以前の賛同議員です。)

羽田雄一郎先生のご訃報に接し、衷心より哀悼の意を表します。

発言の詳細を表示します。


議員名玉木雄一郎(国民民主党)

2019年2月18日

委員会名衆議院 予算委員会


「ちょっと、私は、総理の明示的な指示がなくても、いわゆる官邸官僚や経済財政諮問会議などが決めた目標とか期限に霞が関は必死で合わそうとしているんですよ。いや、そうです。総理は笑うけれども、そこの自覚がないことがいろいろな問題を生じさせていると思いますよ。だって、そうしないと出世できないですもの。内閣人事局も目を光らせていますからね。まさにこれは、森友学園、加計学園とも同じような構造が出てきているんじゃないですか。安倍政権になって、政権に都合のいい数字が出るような恣意的操作というのは、私はほかにも、例えばGDPに関してもあると思っているんです。これはもう何度も指摘をしていますけれども、例えば、これはこの前、小川委員も出しましたけれども、二〇一六年の年末にGDPの改定が行われました。そのときに、一つは、二〇〇八年の新しい国際基準に合わせて改定しようということでやったということになっているんですが、それでは説明できないその他の要素があります。これを見てもらうとわかるように、かさ上げで、確かに安倍政権になってからぎゅんと伸びているんですね。私も最初、これはSNA、この国際基準対応でこんなに伸びたのかなと思ったんですけれども、例えばRアンドD、研究開発費なんかを入れていくということだったら全部が持ち上がるはずなのに、何か最近だけすごく伸びていておかしいなと思って調べたら、どうもその他の要因があって、その他の要因のかさ上げ要因だけ抜き出してみると、右側で、実は、見てください、これ、安倍政権になってからすごく伸びているんですね。しかも、伸びているどころか、それ以前のところはかさ下げになっているんです。今回の毎月勤労統計は、過去にさかのぼって引き下げるのはけしからぬから直そうということだったんですよね。これは下がっているじゃないですか、過去が。何でこれだけ認められるんですか。その他の要因もいろいろ聞くと、例えば、建設投資に対する計上のやり方を変えたというのがあるんですが、それで、例えば二〇一五年だと、二〇一五年はプラス二・五兆円になるんです。でも、民主党政権の二〇一一年だったらマイナス一・四兆円になって、一九九四年だったらマイナス〇・七兆円になって、最近のだけすごく上がって、民主党政権のときから九九年代のところはずっと下がる。これは恣意的じゃないんですか。もう一つ言います。これは、将来の推計、ことしも一月に中長期試算というのを出しましたけれども、経済の成長というのは三つの要素で成るんですね。労働投入と資本蓄積と、それと生産性の向上、この三つで経済は成長するので、それでいろいろなことを、推計もするわけです。それで、三つ目の要素である生産性の上昇率ですが、歴史的にこういう変化をしています。これは前も取り上げましたけれども、実は、要は、総理が二〇一五年九月に六百兆円の目標を掲げた直後に出された二〇一六年の一月、七月のその試算だと、この生産性の上昇率、ここがあり得ないぐらい、もう倒れそうなぐらい急に上がるわけですよ、点線で描いているところ。確かに絶対値で見るとバブル期ぐらいかなと思うんですけれども、この速さで上昇したことは過去一回もないんです。これがずっと維持するのかと思ったら、さっきのかさ上げが成功したので、余り、多分、生産性の要素で無理する必要がなくなったんでしょう、ことし一月に出たやつは急に下がっちゃっているんですよ。生産性というのは、短期でそんなに上がったり下がったりするものじゃないです。でも、それを、この数年間でこんなに移動させて、前提条件を変えて計算していたら、GDPの推計なんか信じられませんよ、こんなの。私は、これでも高いと思いますよ、一・三は。だって、実績を見てください、ずっと横ばいです。ちなみに、日本銀行はこの生産性を出していますけれども、ずっと横ばいか低位で、ずっと安定して低いんですよ。だから、こういうことにも、私は、都合のいい経済前提を置いたり、あるいは統計をいじったりすることに、同じことが行われているんじゃないんですか。総理に改めて伺います。このGDPの計算方法や試算の前提を恣意的に変えて、都合のいい数字だけをはじき出しているんじゃないですか。フィナンシャル・タイムズを始め、世界も疑惑の目を向け始めています。国の信頼にかかわる、私は、これは恥ずかしい事態だと思いますから、こんなことはやめるべきだと思いますけれども、いかがですか。」


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