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希望日本賛同議員国会発言データベース

賛同議員の国会での各会議・委員会における発言がご覧いただけます。

(議員の所属政党は、委員会等での発言時のものとしています。

また、名前の前に※印がついている議員は、以前の賛同議員です。)

羽田雄一郎先生のご訃報に接し、衷心より哀悼の意を表します。

発言の詳細を表示します。


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議員名(※)小池政就(結いの党)

2014/2/26

委員会名衆議院 予算委員会第五分科会


「今度は、関連するわけでございますけれども、過剰診断ということについてお伺いをさせていただきたいと思います。精神医療は、基本は早期発見、早期治療ということでありまして、とにかく受診につなげるということが確かに大事なわけでございますが、ただ、一方で、受診につなげた際に、健康な人が今度は誤って病気と診断されてしまう、過剰診断というのも精神医療の中でやはり問題になっているわけでございます。例えば、うつ病の診断については、米国精神医学会による診断マニュアル、通称DSM、これによって行われることが多くて、それを安易に使うようなことによって、マニュアル診断がふえたことによる弊害ということもよく聞いているところでございます。このDSMにつきましては、第四版の編集者であるアラン・フランセスさんという方がおっしゃっているんですけれども、もともとの彼らの本意というものと少し異なった使われ方をしているということに対して警告を唱えていらっしゃいまして、ぜひこれは大臣にも読んでいただきたいんですが、この方が、「正常を救え」という題名の本を出していらっしゃいます。二〇一三年の十一月に出版されたということでございます。彼は、このDSM第四版におきまして、過剰診断に対する警告と、それを避けるための助言をはっきりと記すべきだったという後悔をここで示しているわけでございます。一方で、副大臣、先ほどもおっしゃいましたけれども、かかりつけ医とか、それから今度は小児科医などにもうつ病の対策等がこれから広がっていくわけでございますが、その際にも、このようなDSMを使って安易に診断が行われて、正常な方が今度はまた病気とみなされて、フランセスさんがおっしゃるような懸念がかなり広がっていくんじゃないかなという意見もあるところでございます。それについて、どのようにこれからDSMというものを扱って、また、このようなかかりつけ医また小児科医に対する研修等に使用されていくのか、御所見をお伺いできますでしょうか。」 「また、DSMにつきましては、これは幾つか要因があるとは思いますけれども、安易な診断に結びついている一つの要因として、このDSMの、果たして日本語訳もこれでいいのかどうかというような指摘もあるわけでございます。DSMの正式名称というのは、ディアグノスティック・アンド・スタティスティカル・マニュアル・オブ・メンタル・ディスオーダーズなんですね。こちらは、日本語では、精神疾患の診断・統計マニュアルと翻訳されておりますし、厚労省が内容を指示している医薬品の添付文書の中でも同様の訳語を使っているところでございます。こちらも、よく調べてみますと、DSMの第三版の編集委員長であるロバート・スピッツァーさん、この方は、多くの精神疾患はいまだに病理的根拠の確定されていない症候群にすぎないもので、その意味においてディジーズとは呼べず、ディスオーダーとしたというようなこともおっしゃっております。つまり、病気とはまだ呼べないということでございまして、ディスオーダーは本来、不調や失調ということでございます。メンタルディスオーダーの意味も、精神的な不調程度の意味合いということで、それを精神疾患と伝えるというのがかなり誤解を与えてしまうんじゃないか。また、これが、診断・統計マニュアルということで普及したということもありまして、あたかも精神疾患の診断が確立されたかのような誤解が蔓延していったというような意見もあるわけでございまして、ここはぜひ、このDSMというのは、あくまで精神的な不調を分類するものにすぎず、診断のためのバイブルというか、それで診断すべきものじゃないよということを徹底していただきたいと思うんですが、大臣、どうでしょうか。」


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