希望日本賛同議員国会発言データベース
賛同議員の国会での各会議・委員会における発言がご覧いただけます。
(議員の所属政党は、委員会等での発言時のものとしています。
また、名前の前に※印がついている議員は、以前の賛同議員です。)
羽田雄一郎先生のご訃報に接し、衷心より哀悼の意を表します。
発言の詳細を表示します。
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議員名西田実仁(公明党)
2014/10/28
委員会名参議院 財政金融委員会
「次に、異次元緩和政策の成果と課題ということについてお聞きしたいと思います。金融緩和と景気との関係についてお聞きしたいと思います。日銀がベースマネーを増やして景気拡大ができるかどうかというのは、この信用乗数と、それから通貨回転率の掛け算で決まってくるわけでございます。そこで、この信用乗数についてでありますけれども、実際の数値を見ますと、昨年の四月の異次元緩和以降、二〇一三年の三月の六・二一倍が一四年九月には三・五八倍に低下をしてございます。しかし、限界信用乗数という、まさにマネタリーベースの前年同月比の増加額に対してどのぐらいM2の前年同月比が増えているかという限界信用乗数、これは本年の七月、〇・三五〇でありましたが、九月には〇・四三八と、限界信用乗数自体は僅かながら改善をしているという数値でございます。日銀による異次元緩和ということによりまして、M2の増加効果というのは、僅かながらでありますけれども出始めているというふうに数字が裏付けております。実際、銀行の貸出しにつきましても、ここに来て、僅かながらでありますが増加に転じているということであります。一方、通貨回転率の方でございますけれども、これは、一三年三月の〇・五六九が、一四年六月には〇・五五九と低下してしまってございます。リーマン・ショック前は大体〇・七前後でございました。しかし、同じく限界通貨回転率という数値を取ってみますと、数字は、一三年三月のマイナス〇・一五四だったのが、この六月にはプラスの〇・三七一と、これも僅かながら増えていると。つまり、限界信用乗数あるいは限界通貨回転率は、いずれもここに来て日銀による異次元緩和という効果が出始めているというふうに言えるんではないかと思います。もちろん、異次元緩和で信用乗数が、限界ではなくて信用乗数そのものが物すごく改善、あるいは通貨回転率も大幅に改善していくということになれば景気は一気に良くなるというふうになるわけですが、なかなかそこまでは行きませんで、ようやく、しかしその改善の兆しが出てきたというふうには言えるんだろうというふうに思います。これは数字が物語っているわけであります。しかし、ここで総裁にお聞きしたいことは、日銀の当初の期待というものに対しまして、今申し上げた信用乗数あるいは通貨回転率の改善のテンポというものが遅れているんではないかというふうに私は見ております。そこで総裁に、この信用乗数あるいは通貨回転率の改善のテンポですね、改善はし始めているということは申し上げましたが、そのテンポがやや遅れているということについてはどう認識なさっておられるのか、お聞きしたいと思います。」 「財務省の法人企業統計を見ますと、企業の現預金残高、今総裁からお話がございましたが、アベノミクス前には百四十二兆円余りありましたが、直近では百五十五・六兆円なんですね。そのキャッシュフローに対する設備投資比率というのは大体三五%ぐらいと、設備投資は大体キャッシュフローの範囲内で収まっているというのが現実でございます。これは、企業の投資マインドがまだ、これからにしても今現時点ではまだなかなか改善は実はしていないということ、さらには、GDPギャップに象徴されます需要不足経済というものからまだ脱却し切れていないというふうに思います。こういう需給ギャップがまだ解消しない状況では、金融緩和効果というのはどうしても湿りがちになってしまうんではないかというふうに思いますけれども、総裁はどう思いますか。」