希望日本賛同議員国会発言データベース
賛同議員の国会での各会議・委員会における発言がご覧いただけます。
(議員の所属政党は、委員会等での発言時のものとしています。
また、名前の前に※印がついている議員は、以前の賛同議員です。)
羽田雄一郎先生のご訃報に接し、衷心より哀悼の意を表します。
発言の詳細を表示します。
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議員名井坂信彦(維新の党)
2015/3/13
委員会名衆議院 本会議
「さて、政府提出予算の中身について、以下、五点の反対理由を述べます。まず第一に、歳出削減が不十分であります。安易な増税に頼り、歳出削減を後回しにした国は、その多くが財政再建に失敗しております。経済成長が実質二%、名目三%、税収が今後五年で十四兆円もふえるという政府の楽観的な見通しでも、二〇二〇年の単年度赤字は九・四兆円となり、今後、厳しい歳出削減が避けられない状況です。しかし、政府提出予算案では、歳出が昨年度当初予算からまた四千五百億円ふえており、三年連続の増加となっております。ふえ続ける予算に歯どめがかかっておらず、中期的な財政再建の見通しが見えません。補正予算も含めたいわゆる十五カ月予算ベースでいえば、三年連続百兆円規模の予算となっています。国の借金は、子供や孫の世代が返済することになります。世代間格差是正のため、歳出の増加を食いとめる必要があります。」 「反対理由の二つ目は、国会議員と公務員の身を切る改革がないことであります。歳出削減で国民に痛みを求めるならば、その前に国会議員と公務員の身を切る改革を行うべきであります。しかしながら、震災復興のために減額していた国会議員歳費と公務員給与を昨年度予算でもとに戻し、さらに、来年度予算で国家公務員給与はまた五百億円ふえています。これでは、歳出削減にも増税にも国民の理解は到底得られません。維新の党は、国会議員の定数三割削減、国会議員の給与三割カットの法案を既に国会に提出済みで、皆様の御賛同をお待ちしているところであります。」 「反対理由の三つ目は、無駄の削減が足りないということであります。安倍政権が国土強靱化の名目で、平成二十五年度は一五%、平成二十六年度は一二・九%もの増額、二十七年度予算でもふえている公共事業費。しかし、平成二十五年度決算でも三兆八千四百億円が繰り越され、三千百億円が不用となっています。特別会計も、例えば平成二十七年度の労働保険特会の積立金見込みは、労災勘定が七兆七千九百億円、雇用勘定が五兆八千四百億円、合計で十三兆六千三百億円にも上る。一般会計からの繰り入れは当面不要で、保険料減免さえ可能な状況であります。独立行政法人も、平成二十五年度には、GPIFを除く全ての独法の流動資産の合計は百七兆九千六百億円、純資産の合計は三十二兆八千億円となっている。にもかかわらず、来年度予算案では、運営費交付金として一兆四千百億円を投入することになっています。補正予算で各党が指摘した基金も、来年度は二千九百七十億円が返納予定ですが、事業費が基金の規模に比べて著しく小さいのに、返納対象になっていない基金が数多く残っております。予算の目玉のはずの地方創生七千二百二十五億円も、予算措置を伴うものだけで百七十以上の事業が詰め込まれておりますが、めり張りが全くなく、既存事業の継続にすぎないものや事業の重複も見受けられます。何より、国が総合戦略や政策パッケージを決めて、それに沿う地方版戦略をつくらせるやり方は、地方分権に逆行しているわけであります。」 「反対理由の四つ目は、身を切る改革なしに国民に痛みを強いているところであります。年金額の少ない高齢者向けの給付金、低所得者の介護保険料軽減、年金受給資格期間の短縮、いずれも、消費税一〇%増税のときに実施するという理由で、来年度予算には計上されませんでした。この程度の財源は、さらなる消費税増税によらずとも、身を切る改革で捻出すべき規模であります。」 「反対理由の五つ目は、消費拡大の経済政策が不十分であることであります。アベノミクスの副作用として、国民の実質賃金は十九カ月連続で下落をしています。また、安倍政権は、教育資金、マイホーム資金、出産・子育て資金と、裕福な祖父母から子や孫への贈与を次々と非課税にして、子育て世代の格差を拡大させています。低所得者と一般の子育て世帯のために、家計を温める施策が必要です。家計が確実に消費に回してくれるような、保育、子供向け医療、そして教育、福祉、いずれかで使用可能なクーポン制度を導入すべきです。商品券と違い、バウチャーを直接利用者に交付して、そのバウチャーで利用者が施設を選べるようにするというやり方で、事業者間の競争でサービスの質の向上も見込めます。以上、身を切る改革も無駄削減も不十分な中で国民に痛みを押しつけ、家計の消費をふやす政策は不十分、またその他にも、地方政策、エネルギー政策、復興政策が不適当な政府予算案には賛成することができません。」